ゼネコンを上回る実力
木材調達、自社内の設計士による設計図面の作成、自社工場での建築用材の加工、そして自社の大工による現場での建築、こうした自社建築に必要な作業を翠雲堂は社内で一貫して行うことができます。それが全国の寺社からご用命を受ける「翠雲堂が選ばれる理由」となっています。
ゼネコンなど大手建築会社では、受注だけで、実際の設計監理や建築は全て外注という場合もありますが、翠雲堂では全てを一貫してお引き受けすることが可能です。
翠雲堂は昭和30年(1955)に、城郭建築研究の泰斗である早大教授・田辺泰博士(1899〜1982)を顧問に迎え、さらに奈良薬師寺の設計監理者である大岡実博士(1900〜1987)や古宇田實博士(1879〜1965)など多くの実力者からの指導を仰ぐことで寺院建築部門を育成してきました。
現在、翠雲堂本社がある松戸工場には1級建築士4名、2級建築士3名が在籍しており、工場内には20数名の宮大工・職人を擁しています。
※田辺泰 建築史・美術史学者 関東の古建築建築の建築史の礎を築く。主著に『関東古建築の研究』『徳川家霊廟』『日光廟建築』『琉球建築』などがあり、研究に留まらず実際の寺院建築の設計を数多く手掛けた。早稲田大学名誉教授。
※大岡実 建築家・建築史学者。法隆寺国宝保存工事事務所所長・横浜国立大学工学部長などを歴任。主著に『南都七大寺の研究』『日本建築の意匠と技法』など。
※古宇田 實 建築家・建築史家 奈良、京都、鎌倉などの文化財修復にあたるほか、鐘楼の設計などを多く手がけた。神戸大学名誉教授
寺院建築や神社建築に必要な木材を、翠雲堂は長年にわたり蓄積してきました。建築の構造材となる大径木の欅、紅松、北米ヒバの備蓄には十分すぎるほど力を入れて参りました。青森市には自社製材所を持ち、ここでは主に銘木である青森ヒバの製材を行っています。仏具や神具の製造に欠かすことのできない木曽檜も十分の準備してあります。また、お施主様のご要望に応えるための日本中の銘木、お茶室の床柱た床框、天井張りなどに必要な希少な銘木も揃えております。
松戸本社工場では製材業者が行うべ木材の皮剥作業も行っており、いつも瑞々しい木の香りで包まれています。
創業当時から翠雲堂が取り組んできたのが寺院仏具の製作。材質・技法を吟味し、意匠に優れた寺院仏具は全国の御寺院様から高く評価されています。
寺院仏具の設計は伝統様式と伝統技法・素材をよく理解する必要があり、翠雲堂は各宗本山様の寺院仏具のご用命を承る中で、翠雲堂ならではの仏具設計・意匠の力を高めて参りました。
寺院建築と合わせた寺院仏具の製作は翠雲堂が得意とする分野です。松戸本社工場では寺院仏具を木地・ひな型段階で実際に配置することが可能で、大きさや見え方の実際をご覧頂くことができるとして好評です。
像高が数メートルから10メートルを超える大型鋳造仏像の製作では「巨大仏像の原型製作法」の特許を持ち、数多くの鋳造仏像を製作してまいりました。優れた大型の木彫仏に関しても大本山總持寺様の総高545cmの仁王像を製作するなど実績を残しております。